文体のイメージ画像

文体とは、書き手の文章表現上の特色のこと。

優れた作家は文体で独自の世界感を作り、
イメージを定着させているものです。

この文体が曖昧だと独自性は出ないし、
非常にわかりにくい文章にもなりかねません。

自分独自の文体でイメージを作り上げることで、
文章表現で読み手を魅了することもできるのです。

ここでは、あなた独自の世界観を確立するための、
文章表現で魅せる3つのイメージ戦略をお伝えします。

文体の特色とは?

例えば、作家の村上春樹さん。

※村上春樹さんの記事はここにも書いています。
村上春樹さんの書き出しに感銘!あなただけのストーリーはきっとある

私は好きなのですが、彼の場合で言えば、
卓越した比喩表現と文章のリズム。

これらの文体の要素に魅力を感じずにはいられません。

つまり、それが書き手の
文章表現上の特色と言えるわけです。

では、こういった文体を作り上げる要素には、
どんなものがあるのか?

なるべく専門用語は避けて、
わかりやすく具体的に見ていきましょう。

文体をイメージ付ける3つの要素

文体をイメージ付けるものには、
大きく分けて下記3つの要素があります。

文章の様式

■「です・ます調」「だ・である調」などの語尾の使い方。

■「優しい・堅い・明るい」などの文章の雰囲気。

文章のリズム感

■一段落の文字数。

■段落ごとの文字数による変化の付け方。

■改行のリズム。

■体言止めの使い方。

■語尾の使い方。

■読点「、」の頻度。

文章表現の特色

■セリフ・事例・比喩表現・イメージ描写の使い方。

■漢字・カタカナの頻度。

■擬音語・擬態語の使い方。

■反復の量。

※体言止めについてはこちらの記事をどうぞ。
体言止めとは?例文で意味と使い方を徹底解説

文体で作る独自の世界感

「文体をイメージ付ける3つの要素」

これらの組み合わせは千差万別です。

そして、どの組み合わせが正しいというような、
答えとなる文体はありません。

多種多様の組み合わせの中に、
独自の世界感を作り上げることが可能なのです。

重要なのは、「自分らしさ」を強調すること。

例えばキッチリした人が
無理に崩した文章を書いても、
そこに「自分らしさ」はありません。

無理やり「自分らしさ」のない文体にしても、
崩した文章が好きな層と根本的に波長は合わないのです。

「自分らしさ」を表現し、
そこに集まってきた読者層に対して自分を合わせること。

ハナから、すべての人に対して、
「自分らしさ」のない文章表現を繕っても、
波長の合わない読み手には合わせられません。

自分が書いた文章に
興味を持った人が読者さまになります。

内容は当然重要ですが、
その文章の波長に合う人が集まってくるということです。

そこから更に、集まった読者さまと
自分の発信する波長を絞り込んで同調させる。

その結果、より濃い読者層を生み出せるわけです。

では、具体的にどうすればいいのか?

文体は勝手な思い込みで決めないこと

文体は勝手な思い込みで決めてはいけません。

読者の反応を調査して、
それを可能な範囲で反映させていく意識が必要です。

まずは、「自分らしさ」を表現し、
調査結果から傾向を見極める。

もしくは、集まった読者に聞くことです。

あなたの文体が読者にとって読みやすいのか?

アンケートをとってもいいし、
やり取りのある読者に直接聞いてもいいのです。

自分の読者にとって、
最適な文体を突き詰めて進化させること。

その意識を、あなたにも持って欲しいのです。

少なからずも、
自分に興味を持ってくださった読者です。

ハナから合わない人ではない訳です。

「自分の文体が嫌なら出て行け」

と言い放つのは簡単です。

しかし、私が言っているのは、興味もなく、
なんとなく訪問した人に対しての話ではないですからね。

興味を持ち、読者になった人に対してです。

縁あって、読者になった方には、
最適な環境を作り出そうという
気持ちが大切だと私は思います。

あなたの読者層に合った文体を
あなたの読者に聞いてみてください。

「現在の文体が好きだから読者になったけど、
強いて言えばもう少しだけ、こうした方がいい」

というような意見がたくさんあるかもしれませんよ。

あなたの読者層に好まれる文体に可能な範囲で同調させ、
何より、あなた独自の「自分らしさ」を第一に、
追求・進化させていきましょう。

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